こんにちは。食品ロス削減アドバイザー / 冷蔵庫収納家の福田かずみです。
ようやく秋の気配を感じるようになりましたね。8月の最終日から1週間、まだまだ暑い東京丸の内のオフィス街で、映画もったいないキッチンにも登場しているキッチンカーにてランチ販売がありました。
私も2日間お手伝いをさせていただいたのですが、そこで「もったいない野菜」の無料配布が行われました。
私がお手伝いをした日のもったいない野菜は、人参でした。箱いっぱいに積まれた人参は、所々黒ずみ、皮はシワシワになっていました。
でも、包丁で切った断面は、まだまだ艶やかで水分を蓄えています。
とは言え、お店では販売できない痛んだ人参です。どれだけの方が持ち帰って食べてくれるだろうか・・・。東京のど真ん中で。
そんな不安もありながらも、この日の夕方にはひとつも残らずに持ち帰っていただけたのでした。
すごい!!そのことは、最近の出来事で何よりの感動でした。こんなに多くの方の食べものへのアクションを体感できる機会は意外と少ないもの。
捨てちゃうなんて、本当にもったいないこと。私もさらに感度を上げて食べ物へ敬意を表したいと思った一日でした。
ということで、今月は人参をテーマにお届けしましょう。
みなさんは、人参を買ってきたらどのように保存をしていますか?野菜室に入れる方が多いと思いますが、できれば買ってきた包装のままではなく、新聞紙に包み、さらにポリ袋などに入れてください。新聞紙は、人参の育った土の中のような湿度を保ってくれます。ポリ袋に入れるのは、その水分を保つためです。
洗った人参の水気はさっと拭う程度で。新聞紙が破れない程度の湿り気がちょうど良いですね。
でも、すぐに食べる予定がない時は、ぜひ冷凍保存をお勧めします。
まずは、人参をざっくりと千切りにしてください。次にポリ袋に入れ、金属製のトレーに乗せたら冷凍室へ。平らに均して凍らせると、パラパラと必要な分を取り出せるのでとても便利です。
最近、野菜不足かも・・・。そんな時はいつでも解凍して献立に取り入れることができます。千切りにしているのですぐに食べることができますしね。
今日は、簡単にフレンチドレッシングで和えてみてはいかがでしょうか。余裕があれば、玉ねぎのスライスとともにどうぞ。
調理のポイントも少しだけ。人参を室温で解凍している間に、フレンチドレッシングに玉ねぎのスライスを浸しておきます。しんなりしたら、玉ねぎの旨みがドレッシングと馴染み美味しくなった証拠。ちょうど人参も解凍されたでしょうか。サッと和えたら出来上がりです。
野菜の和え物をするときの下ごしらえに、“塩揉み”があります。これは、刻んだ野菜にあらかじめ塩をし揉み込むことで水分が抜け、しんなりさせる作用があります。味なじみを良くしてくれるのですが、冷凍することで同じ効果が得られます。塩を使わないので、減塩効果も期待できますね。
その他にも、野菜炒めや焼きそばといった炒め物にも。
人参がいつでも食べられる幸せ。どうぞ体験してみてくだいね。
今日もそれぞれの台所で、もったいないキッチンを楽しんでいただけたらとても嬉しいです。それでは、また来月お届けします。
食品ロス削減アドバイザー/冷蔵庫収納家 福田かずみ
1968年 神奈川県生まれ。 夫・長男・長女と4人家族 横浜市在住。
結婚、出産を経て、2人の子どもを育てながら、料理研究家フルタニマサエ氏のもと料理教室、TV・料理本の撮影アシスタントなどを経験し全国料理学校協会の認定講師となる。同時に、服部栄養専門学校にて食育を学ぶ。
仕事と子育てをこなす多くの方が、気持ちよく食事づくりができる環境に焦点をあて研究。
ストレスフリーの冷蔵庫整理収納術を構築。WEBサイト【美人冷蔵庫LIFE】を立ち上げ、料理家から冷蔵庫収納家に転身する。
昨今、大きな社会問題となっている”食品ロス”。家庭の冷蔵庫から食料廃棄をなくす啓発活動にも積極的に取り組んでいる。