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冷蔵庫に余りがちな小さな調味料も立派な隠し味に。 |美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

こんにちは!食品ロスをへらす冷蔵庫収納家の福田かずみです。

今日も美味しくご飯を食べていますか?元気の源は、やはり食事が美味しいことです。

コロナ生活により、家で料理をする人が増えました。4月のスーパーの売上高は、前年同月比で10%を超える増加率だったそう。内訳では、畜産が18.9%増と最も多く、中でも、以外だったのは、お惣菜の売り上げが4.7%減だったこと。(日本経済新聞2020年5月21日配信)
仕事帰りに買っていたお惣菜から、お肉や野菜といった素材を買い、自宅で調理をする人が増えたのですね。

そして、何よりも嬉しかったのは、あるアンケートによると緊急事態宣言前と比べて20%の方が「以前より食品を捨てなくなった」と答えていたことでした。みなさんは、いかがですか?

例えば、在宅ワークが増え、これまでに費やしていた通勤時間が、家事に当てられるようになった方も多いと思います。食事づくりに時間を掛けられるようになり、献立づくりから家にある食材を使いきる。明らかに、台所での思考力が向上したと思います。日々時間に追われる中、キッチンが仕方なくの作業場からクリエイティブな場所に変わったのではないでしょうか。

あれこれ工夫を凝らし、料理をすることは楽しいものです。
「もったいないからアレとコレを使ってみたら、こんな美味しい一皿ができた!」とか。
各家庭で、“もったいないキッチン”が繰り広げられているのでは?
暗いニュースが多い中、小さな喜びを感じることができました。

さて、先月のコラムを読んでくださった方は、冷蔵庫の写真を撮ることができましたか?庫内の写真をじっくりと見ながら、我が家の食生活を振り返るチャンスになったかもしれません。

その中で、最近使っていない調味料が出てきませんでしたか?小袋調味料を大事に取っている方もいらっしゃるかしら。私は、もちろん取っておきますよ。

特に、我が家の子ども達は納豆にからしを入れないので、納豆を食べるたびにからしが増えていきます。

小さな調味料は散らかりやすいですね。私は、このようにケースにまとめるようにしています。でも、調味料の賞味期限を気にすることは、中々難しいものです。小袋調味料ともなると、わざわざお金を出して買ったと言う認識も薄いですしね。結局は捨ててしまうことが、多いかもしれません。

私はと言うと、月に一回程度このケースにある調味料を使って味付けをするようにしています。

今日は、そんな溜まりがちな小さな調味料を積極的に使ってみよう!ということで、もったいないレシピ「#03小袋調味料が隠し味!“グリルチキン”」を紹介します。

<材料>
小袋調味料 / 納豆のからし 3袋、鰹のたたきに付いていたタレ 1袋
鶏もも肉 1枚
塩    少々
にんにく 1cmくらい

① 全ての調味料をまんべんなく馴染ませて、室温に15分ほどおく。

② 耐熱容器に入れ、両面焼きグリルで10分程焼く。

「あ、付け合せにズッキーニの輪切りに塩少々をして、一緒に焼きました。」

④ サニーレタスとともに盛り付け、冷蔵庫に作り置きをしていたトマトソースを添えて完成です。

もったいないレシピ#03 小袋調味料が隠し味 ❝ グリルチキン ❞

お味はと言うと、鰹のたたきを連想する味は全くしません。

それにしても、魚に使うたれを鶏肉に使うのはピンとこないかもしれません。

でも、鰹のたたきのたれには何が使われているのだろう?と、原材料をチェックしてみてください。

今回私が使ったものには、「しょうゆ・醸造酢・調味料(アミノ酸等)」と表記されていました。このうちのお酢は、加熱すると酸味が飛んでしまいます。代わりに味に深みが加わります。
からしも同じで、辛み成分は加熱により失われます。ここで期待したからしの効果は、抗菌作用です。
厚みのあるお肉を、ストレスなく火を通すには、室温に戻すことです。冷蔵庫から出したての冷えきったお肉に火を通すと、キュッと硬くなり、あわせて中まで火を通すためには時間がかかり、パサついた仕上がりに。
そこで、からしの抗菌力を使いながら、室温に戻しました。でも、食品衛生の観点からは、生鮮食品を室温に置くことはNGとされています。特に、今の季節の室温は高いので、特に食中毒の心配がありますので、注意が必要ですね。

さて、今日は特別にもったいないレシピをもう一品。先ほどグリルした鶏肉から出た肉汁があります。

こちらを使ってスープを作ります。水と玉ねぎを加えて、加熱します。塩で味を整えて、パセリを添えました。

もったいないレシピ#04 グリルチキンの肉汁でコンソメスープ

「ん〜ん、おいしい♪」
鶏肉のコクがしっかりとあるので、冷蔵庫の余り野菜を沢山入れて、具沢山スープにしても良いですね。
こんな風に、最後まで美味しく料理ができると心が満たされます。

最後に、食品ロスにしない調味料の管理法を紹介します。

調味料は、賞味期限の長いものが多いのですが、開封後はこの限りではなくなります。消費を心がけるポイントとして、開封日を記入します。

パッケージによっては、見えづらいので目立つ色のテープを使っています。

せっかく買った調味料です。最後まで美味しくいただきたいですね。味に飽きてしばらくそのままになっているドレッシングがあったら、鰹のたれのように、お肉の下味として活用してみてください。
“ドレッシング+塩”で、あとはグリルで焼くだけ。唐揚げの下味にしても。
みなさんの台所でも、どうぞ“もったいないキッチン”を楽しんでくださいね。

美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

食品ロス削減アドバイザー/冷蔵庫収納家 福田かずみ

1968年 神奈川県生まれ。 夫・長男・長女と4人家族  横浜市在住。

結婚、出産を経て、2人の子どもを育てながら、料理研究家フルタニマサエ氏のもと料理教室、TV・料理本の撮影アシスタントなどを経験し全国料理学校協会の認定講師となる。同時に、服部栄養専門学校にて食育を学ぶ。

仕事と子育てをこなす多くの方が、気持ちよく食事づくりができる環境に焦点をあて研究。
ストレスフリーの冷蔵庫整理収納術を構築。WEBサイト【美人冷蔵庫LIFE】を立ち上げ、料理家から冷蔵庫収納家に転身する。

昨今、大きな社会問題となっている”食品ロス”。家庭の冷蔵庫から食料廃棄をなくす啓発活動にも積極的に取り組んでいる。