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皮は厚く剝くことで、美味しく楽しく食品ロスをへらすレシピ編 |美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

食品ロス削減アドバイザー/冷蔵庫収納家の福田かずみです。

今月は、大根の皮の剥き方で美味しく食品ロスをへらせるレシピをご紹介します。
食品ロスの食材別の割合をみると、野菜類が47.7%と大変多く、また食品ロスの原因として過剰除去があげられています。
皮の剥きすぎや、ヘタを取るときに食べられる部分も多く取り除いてしまっていることが食品ロスの大きな原因になっています。

例えば、大根の皮はきんぴらにすると美味しく食べることが出来ますが、大根料理をつくる度に、皮のきんぴらを食べるとなると飽きてしまうものです。
皮を剥かずに料理をすることも1つの方法ですが、そればかりでは少々残念に感じてしまいます。食品ロスを減らすことを優先するあまり、美味しい食卓を我慢するのは寂しく感じます。

そこで、こんな調理法はいかがでしょうか。大根と鶏そぼろの煮物を例に、ご紹介しましょう。


まずは、大根の皮を剥きます。皮なので薄く剥きがちですが、今回は皮も一緒に煮ていきますので、思い切って厚く剥きます。5m位でしょうか。そして、剥いた皮は短冊切りにします。



次に、実の部分は半月切りにしましょう。ここで皮と実の切り方を変えることがポイントです。
続いてフライパンに油をひき鶏ひき肉と一緒に炒め、だし汁と調味料を加えて煮ていきます。



今回、使用した野菜は大根だけなのですが、皮の部分と実の部分とでは違う食感を味わうことができます。大根の皮は繊維質が強いので、加熱時間は同じでも、実の部分より歯ごたえのある仕上がりに。そのため大根ではなく、別の野菜に感じるかもしれません。切り方も変えていますしね。


20分程煮て竹串がスッと入る位になったら火を止め、残った煮汁に水溶き片栗粉を回し入れます。よく混ぜたら再び火をつけ、ダマにならないように混ぜながら沸騰させ、煮汁にトロミをつけます。


<材料> 作りやすい分量

大根        1/4本

鶏ひき肉      200g

油         少々

醤油・みりん・酒   各大さじ1
砂糖        小さじ1
だし汁       200〜300cc

水溶き片栗粉    大さじ3

大根の葉      適量

 

大根の皮を脇役にしない一品になりました。
皮は薄く剝いてしまうと皮になってしまい、もったいないと思いながら捨ててしまうことに。大根の皮を食品ロスにしない調理のポイントは、厚く剝くことでした。

今月は、食品ロス削減推進月間です。日本の食品ロスの約半分は家庭から出ています。その時々に捨ててしまう野菜の皮やヘタはわずかではありますが、日本全体で考えると大変多くの食品ロスとなっています。
ちょっとした閃めきから、無理なく、楽しく、料理をすることができると幸せな気持ちになれるものです。
そんなヒントをこれからもお届け出来たらと思います。
小さな心掛けが習慣となって、私たちの暮らしに良い循環が生まれますように。



参考資料:農林水産省 平成26年度 食品ロス統計調査(世帯調査)

美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

美人冷蔵庫LIFE 福田かずみの食品ロス削減コラム

食品ロス削減アドバイザー/冷蔵庫収納家 福田かずみ

1968年 神奈川県生まれ。 夫・長男・長女と4人家族  横浜市在住。

結婚、出産を経て、2人の子どもを育てながら、料理研究家フルタニマサエ氏のもと料理教室、TV・料理本の撮影アシスタントなどを経験し全国料理学校協会の認定講師となる。同時に、服部栄養専門学校にて食育を学ぶ。

仕事と子育てをこなす多くの方が、気持ちよく食事づくりができる環境に焦点をあて研究。
ストレスフリーの冷蔵庫整理収納術を構築。WEBサイト【美人冷蔵庫LIFE】を立ち上げ、料理家から冷蔵庫収納家に転身する。

昨今、大きな社会問題となっている”食品ロス”。家庭の冷蔵庫から食料廃棄をなくす啓発活動にも積極的に取り組んでいる。